ケトルベル・トレーニング

私は昨年から競技会では、軽くスナッチ5分間種目を行ってきましたが、ロシアでの競技会からまたロングサイクリストに戻りました。動画はロシア帰国後の初トレーニングでのLC最後の数セットの模様。バックグランドのBGMの著作権の都合でもしかしたらスマホとかiPadとかだと観れないかもしれません。パソコンだったらちゃんと観れると思いますが、、、。

レーニング時間2時間半。
帰国後初トレなのでウォーミングアップにたっぷり1時間くらいかけました。KBトレ前のウォーミングアップに関しては次号のアイアンマンで書く予定なので是非ご覧下さい。 通常のトレーニング・パターンは、ウォーミングアップのあと。。。。
*KBメインセット約40分
スナッチ、ロングセット(持久力の為のトレ)
*KB2個でファーマーズウォークとかオーバーヘッドでホールドしたまま数分歩き回るとかラックホールドなど。
*ここで一部の人たちはジョギングに行く。ジョギング苦手な私はいつもパスしてしまう。(ううう・・・)
*クールダウン=ストレッチ

ロシアに行く1ヶ月前にGPPでうっかり腰を痛めてしまい、ロシア直前までカイロプラクティックやマッサージなどに通い、ロシア行きの長い飛行時間の機内では痛み止めの薬を飲んだりしてなんとか過ごしました。競技会3日前、セルゲイ・メルクリンが90分間のマッサージ・セッションを行ってくれましたが「これはちょっとヤバい。競技会まではKBリフティング禁止だな」と言われ大焦り。そして大会前夜、デニスの奥様サシャ(アレクサンドラ)が「私が使ってる薬を試してみて!」といって持ってきたのは液体薬と注射器! 飲み薬か塗り薬と思ったのでちょっとビックリ。これはAnti-inflammatory=抗炎症剤の薬で、サシャが私のお尻にブスッと注射してくれました。「これは強い薬だから効くよ」と言っていた通り翌朝には痛みが殆ど無くなっていました。余談ですが、薬は一般的に日本の薬はアメリカより弱く、アメリカの薬はロシアより弱いです。なのでこの抗炎症剤の薬もサシャは薬局で買ったと言ってましたが、日本なら当然、アメリカでも医者でしか扱えないレベルの強い物のようでした。JWが「タイガーバームとかより強い、筋肉痛に効くクリームが欲しい」と言ってロシアの薬局で買ったクリームを先日腰に塗ったら直ぐにその部分がジンジンと熱くなり出し、そのあとのトレーニングの途中で「火傷みたいに皮膚が熱くて痛い」と言ってトレーニングを中断して帰宅、シャワーでクリームを落としましたが、クリームを塗った部分の皮膚が真っ赤になっていました。メルクリンがマッサージに使用したオイルとクリームで私の皮膚がアレルギー反応を起こしたりと、ロシアのクリームや薬はかなり強いので注意が必要です。

さて、サシャのお陰で腰が動くようになり競技会に出た私ですが、やっぱりロングサイクルは面白い。もっと突き詰めて行きたいと実感しました。 しかし私はボクシングをやっていた頃から膝に問題があります。膝が弱いのです。フルスクワットとかは全く問題なく出来ますが、ハーフスクワット以上の深さで素早く何回もスクワットを繰り返す事は、膝が痛くなってきて出来ません。トレーニングで解消出来るかと、今すこしづつ膝のトレーニングをしています。ジャークではセカンドディップで膝をしっかり曲げた方がカチッとしてきれいに見えますが、きれいなだけでなく、ベルが高重量になってきた時やセットの後半で疲れが出てきた時に、セカンドディップで膝をしっかり曲げるとそこから非常に安定したフィクセイションを迎える事が出来ます。膝や足腰の強い力を最大限に利用してリフトしているのがジョニー・ベニーゼです。彼の身長は私と同じ位低く、体重は60kgそこそこで、体重クラスは63kg以下の最軽量クラスです。腕の長さは私より短いと思います。そんな彼がひとたびケトルを掴むと魔法のような驚異的なパワフルなリフティングを行うのです。ロシアのユーロフィットネスジムでは連日ラチンスキーとベニーゼが、ラチンスキーの作ったプログラムで一緒にトレーニングを行っていました。ある日はこんなトレをやっていました。
ジャーク種目で(勿論ベルはダブル)ラチンスキー16Kg x 10reps➡︎ベニーゼ16kg x10reps➡︎ラチンスキー18kgx10reps➡︎ベニーゼ18kg x 10reps➡︎ラチンスキー20kg x10reps➡︎ベニーゼ20kg x 10reps~~~~~と、一人が10レップスジャークしたらパートナーと交代、パートナーが10レップスやったら次に2kg重いベルで10レップスずつ・・・・・と交代にジャークを行い44kgベルまで行きます!44kgまで行ったら今度は2kgずつ軽量のベルで16kgベルまで下りのラダーのセットを行うというものです。10レップスづつ、そして一人がリフトする間もう一人は休みですが、それにしても合計のリフティングのボリュームはすごい物です。これは耐久力が相当つきそうですね。このトレの中でベニーゼが42kgベルまで来た時ふと気づいて慌てて動画を撮ってみました。それがこれです。繰り返しますが彼の体重は63kg以下でダブル84kg分のベルをガンガンジャークしてるのです。

彼の足や腰、下半身の強さを見て下さい。そして小柄な体の全てを無駄無くフル活用しています。彼のようなリフターは世界広しといえども他に何人もいるとは思えません。すごいアスリートです。私は彼にリフティングを見てもらって色々教えてもらう事ができました。これだけでもロシアまで行った甲斐があったなーと思います。