トレーニングの話

8月31日の今日は私の誕生日でした。朝から夜までお祝いムード一色の1日でなんだか照れくさかったです。 たくさんのメッセージやプレゼントもいただきました。ケーキは3つ、花束や果てはクルーズ旅行のギフトまでいただきお腹も気持ちもいっぱいです。 嬉しい1日でした。


今日のお昼のクラスも満員。いつもの常連さんにはピラミッドのセットをプログラムしました。ピラミッドとは、例えばLC種目ならLCを、その人のレベルにあった重量をセットごとに上下させるトレーニングです。例えば現在メインセットを20kgで行っている人がいれば、、、、、
LC 18kg x 2分→2分休み→20kg x 2分→2分休み→22kg x 2分→2分休み→20kg x2分→2分休み→18kg x 2分 という風に行います。18kg →20kg→22kg→24kg と登りだけのセットなら上がりのラダー。 24kg→22kg→20kg→18kgと下りだけのセットなら下りのラダーと言います。この場合もインターバルは2分。2分やって2分休み。これを3分やって3分休み、1分やって1分休み、、、、などと重量とその人の体力レベルなどに応じプログラムを変えます。 ロシアのラチンスキー経営のジム、ユーロフィットネスジムでトレーニングさせてもらっていた時、私の横では世界チャンピオンのジョニー・ベニーゼとラチンスキーが交代で登りラダーのセットを行っていました。
ジョニー:16kgジャークx10レップス(スプリント)→ジョニーがベルを置いた瞬間からラチンスキーが16kgジャークx10レップス→ラチンスキーがベルを置いた瞬間からジョニーが18kgジャーク10レップス→ジョニーが10レップス終わった瞬間からラチンスキーが18kgジャーク10レップス・・・・・とリレースタイルで交互に同じセットを二人でやって行きます。ベルは16kgからなんと40kgまで(もちろんダブルベル)2kg刻みで上げて行きます。1重量につき10レップスといえ、16-18-20-22-24-26-28-30-32-34-36-38-40kgまで計130レップス、相手が10レップス上げている間だけ休みというかなりハードなセットを行っていましたが、なんとなんとこれは彼らの”ウォームアップ”でした!!!! どこまで凄いんだ、世界チャンピオンは!!!

話はOKCジムのクラスに戻ります。 今日の私のクラスは十数名の生徒さんが来ましたが、今日初めて来たクリステンという女性、今日で3回目のカップル(30歳近く年下のGFと一緒にケトルしに来た!リスペクト!)現在右腕を怪我して左だけでリフトする生徒さん、バーベルとケトル交互に行う生徒さん、、、、色んな条件や事情の人を同じ時間一度に指導するのは大変です。まず常連さんには、ジムに入ってきた時にその日のコンディションを聞いてから速攻で全員のコンディションに合うプログラムをホワイトボードに書きます。昨日ヨーロッパツアーから帰ったばかりで時差ぼけのパンクロッカーとか、体は元気だが失恋して心が痛い人とか、心は痛くないけど早朝のブートキャンプで筋肉痛だらけの人とか60代後半で体力が落ちている人とかもうみんなのコンディションは様々です。彼ら全員が一度に行えるプログラムを数分で書き上げるのは私には良い勉強となっています。そして今日のように初めて参加した人がいる場合は、常連さんに長めの時間のセットを組み、彼らがセットを行っている間に初めての人にベルの触り方から指導します。
今日はJWがいたので彼がクリステンの指導をしてくれましたが、彼女はナント今日初めてというのに1時間後には16kgダブルロングサイクルを余裕で行っていました! しかも技術まですでに掴んでいました! この女性はもしやる気があって通い続けたら1年以内にアメリカチャンピオンになる素質十分です。赤ちゃんがいるそうですが、母は強し!だ!!!

レーニングに関して一つ以前から書きたかったことがあります。 トレーニング中に”叫び声を上げる”ことです。

KBのセットやGPPなどしている最中に大きな叫び声をあげる人がたまにいます。 KBセット中に雄叫びをあげる人は2種類に分かれます。「毎回叫び声をあげるのが癖になっているタイプ」と「限界レベルのヘビーセットの最後で究極的に力を振り絞ろうとして思わず叫んでしまうタイプ」の2タイプです。が、後者はタイプというより普段は声を出さないが、体力限界まできて心の底から最後の数レップスを”死んでも上げてやる”という気合が声を出させてしまう瞬間がある人のことです。 例えばチャンピオンデニス。彼は普段のリフティングで声は出しません。しかし2014年のジャパンチャンピオンシップの時実は彼は腰を怪我しており、それでも”Youは何しに日本へ?"の撮影も入っていたことから28kg LCを行いました。最後彼は全身全霊で気合を入れ込み「ガァーーッッ!」と叫んだのを、テレビを見た方または大会に参加した方は覚えておられることでしょう。ラチンスキーも自分の体力の限界以上まで振り絞って世界記録やギネスブックに挑戦などという時「ガォーッ!」と叫んだりします。これは世界チャンプレベルの人が行うからカッコよく見えたりします。 でも一般トレーニーの方が普段の練習時から声を出すのは少々恥ずかしかったりします。また私のようにクラスを行っていると、一人が毎レップごとに声を出すと他のリフターさんたちのリズムや調子が狂ったりして迷惑がかかることがあります。たいていの場合、他の生徒さんから「もう少し静かにリフティングしてくれるように言ってほしい」と頼まれます。「本当は辛くても、なるべく涼しい顔をしてリフトするのがカッコイイ」のです。 往年のフェドレンコとか、デニスやコボストフやセニアちゃんなどは世界記録更新や世界チャンピオンを狙った重大な大会のセットでも9分30秒目くらいまではほとんど表情を変えずに淡々とリフトし続けます。顔をゆがめたり叫んだりすると顔やリンパや喉などにテンションがかかりせっかくの出力を抑えてしまうことがあるのです。 表情はできる限り変えず、声もできる限り出さずにクールにリフティングするように普段の練習から心がけてみてください。 練習に夢中になっていて声を出しているか顔をゆがめているかなど分からないという場合は是非一度自分のリフティングの動画を撮って、後からよく見てみてください。「あれ、私ってこんなに声出してたのね!!」と気づくかもしれません。
今日はエイダちゃんがタイヤフリップをしました。この大きなタイヤは204kgもの重量があります!これを何回もフリップさせるエイダのパワーはすごいです! フェイスブックの映像しかないのですが、フェイスブックのアカウントを持っている人ならこちらを←クリックしてご覧ください。 彼女は自重の何倍もの重さのタイヤを動かすのに気合いと肉体のパワーを全開に出し切ってフリップしているため声を出しています。これは癖ではなく、本当に限界レベルの出力を出す瞬間に思わず雄叫びが入った例です。 それにしてもエイダ、カッコ良すぎます! 

次に、これはJWがよく言う話なのですが「言い訳はもちろんだが質問ばかりする人や、あれこれ喋りすぎる人に優れたリフターはいない」です。 例えば私が「オーバーヘッド時の腕の位置は耳の横に来るようにします」と言ったとします。すると生徒Aさんは「私の耳は普通の人より少し後ろに付いてるんです。」とか「筋トレし過ぎで三角筋が大きくなり過ぎたから耳横まで腕を上げられないけどロックアウトはできてるんだからそれでいいでしょ?」とか「チャンピオンの動画ではフィクセイションで左右の腕は平行に伸びてなかったがあれはどうなんだ?それに◯◯選手の◯◯の動画ではフィクセイションで腕がわずかに動いていたぞ。また他の動画では腕が耳より後方に行ってた。それから〜〜〜〜」などと延々と話す人など。。。。 指導やクラスやトレーニングの途中で色々言う人に限って進歩が遅い傾向にあります。これはかなり高確率で当たっています。必要な質問を必要な時にだけするのは良いことです。 私もいつも講義などする時は必ず「質問があればなんでも聞いて下さい」と言います。でも必要以上に質問ばかりする人に限って、いざ練習となると水を飲みに行ったり「後5分待ってくれ」と言ったり自分の都合で動き、物を言い、そしてセットも、例えば5分間のセットをあげたのに4分ちょっとで「今日は調子悪いからこの辺で止めた」などと私に平気で言ったりします。 
「ジムに来たら口よりも体を動かせ」です!  (Shut up and lift weights !!)
何も「ジムでは一切無言でトレーニングしなさい」と言っているわけではありませんが、黙々と自分のトレーニングを行う姿は見ていてもカッコ良いです。
おしゃべりはトレー二ングの後で行えば良いのです。 :-)

では日本ではどこでケトルをトレーニングできるでしょうか? OKC Tokyo Sawagym(←クリック)に是非行ってみてください。アジアチャンピオンシップで優勝し女性の最優秀選手になった安藤佐和コーチや昨年の世界大会で戦った橋本雄志コーチが指導をされています。 KBスポーツを専門に指導しているケトルベル・スポーツのジムは現在まで日本ではここだけです!  KBスポーツへの情熱がイーーーーッパイ詰まった素晴らしいジムです。

ではでは。