カリ・オープンが終わった!!!

カリ・オープンが終わりました。
競技会参加者130名以上、トレーニングキャンプ30名(コーチや私達を入れると42名)、ロシアからの参加者19名、うち世界チャンピオン8名、12ヶ国、8日間(ウエイ・イン入れて)経費2百万以上・・・・・よくこれだけ出来たと今でも思います。 カリ・オープンの写真はOKCJのHP(⬅クリック)のメインページからもスライドショーで見る事が出来ます。



今迄のケトル生活でこれほど疲れた事はありません。 私だけでなくスタッフ全員ボロボロになりました。しかしイベントは予想以上の大大大成功!!!
イベント終了後私もJWもドルビーも沢山の賞賛と感謝の個人メールをもらいました。多くの人が「これほど素晴らしいイベントに参加したのは初めて。こんなに沢山の世界チャンピオン達のリフティングを側で見てそして個人指導を受けられ一生忘れられないひと時を過ごした」といった内容のメッセージをくれました。カリ・オープンの表立った内容はアイアンマンに書いています。とても一号じゃ書き切れないので、来月号から数号の連載となりますのでお楽しみに。ここでは裏話を中心に書きます。

前回のブログでカリ・オープンの予告を書いた時「業界の謎の大物が来るかもヨン」と言いましたが、謎の大物、来ちゃいました!!イゴー・ソロドフ氏です。彼はロシア政府下のスポーツ省に繋がっているRGSF=ロシアン・ギレヴォイ・スポーツ・フェデレーションの社長さんで、ロシアスポーツ省の大臣さん等ともお友達です。又世界で一番大きなGS組織IUKLのコミッティーでもあります。(要するにナンバー2です。ナンバー3はヴァシリ・ギンコ氏だ) ロシアのデニスから「ソロドフがカリ・オープンに行きたいと言ってる」ときかされた時は私もJWも「は?・・・まさかね〜〜〜」と本気にしなかったほど.
カリ・オープンはでっかい規模になったとはいえOKCというプライベート・クラブ主催のイベントです。ロシアのナショナルチャンピオンシップとは違うのです。 それでもソロドフ氏はやってきました! 彼が来るにはロシアのスポーツ省に公式手紙を書かなければならなくて、JWは弁護士の協力の元法的に公式な書面を英語とロシア語で送りました。何事も厳格で壮大なのが好きなロシアです。一方、ソロドフとともにケトル界の伝説のチャンピオン、セルゲイ・ミシン氏も来ちゃいました。1970年代、GS競技は大昔のボクシングみたいに時間無制限でした。旧ソ連の軍隊ではどこでもケトルが数セットあって、それでミリタリー・プレスやプッシュ・プレスなどで競技っぽい事を行ってきました。その後ジャークで競技となり80年代で10分間競技となったのです。だからラチンスキーやメルクリンやデニスや殆どの世界チャンピオン達は軍隊でケトルを行ってきた人達です。で、前回のブログでポール・ホワイト君の事を書きましたが、彼は何とカリ・オープンでもバイアスロン、LC共にMSタイトルを獲得!前回のブログでのMSタイトルはIUKLのランキングで、カリ・オープンではKETアカデミーのランキングを起用。だからポールは2つの組織で4つのMSタイトルを取った事になり、こんなのは世界で初めての快挙でしょう。 でも、実はこのセルゲイ・ミシンも初めての正式競技会の出場でMSタイトルを獲得している人なのです。 世代の違う、しかし共に才能豊かな新旧の素晴らしいリフター達が揃いました。 セピア色の写真、左がミシン氏、右がソロドフ氏です。貫禄ですね! その次の写真はこの2名と一日デート(?)した時のもの。私の存在は野菜サンドイッチにはさまれてるレタスみたいに薄いです。その次は今回のLCの目玉フライトの一つ、手前のポールホワイト(MS), 今回MSに4レップ届かなかったCMSのジョナサン(私達のトレーニング仲間)、はちまきのハワイのJTは今回MS獲得。奥が昨年のカリ・オープンでOKCイベント初のMSタイトル獲得者となったビル。ジョナサンとJTはJWの生徒です。全員CMS以上というパワフルなフライトで盛り上がりました。


ミシン氏とソロドフ氏はGS初期の頃からのおなじみの仲間同士なので、ホテルのお部屋も同室。私の部屋の真向かいでした。とっても”いかめしい”強面な2人ですが、何を隠そう私はいかめしいタイプは結構好きなのです。笑  (犬もブルドッグとかブルテリアとかピットブルが好みだ!)顔はいかめしいくても心が熱い人が結構多いからです。そしてこの2名も打ち解けるととても優しかったです。 というわけで私はこのお二人のお世話係でした。2人とも英語出来なくて、私はいつもパソコンもって彼らの部屋に遊びに行って、パソコンの自動翻訳でコミュニケーション。でもキーボードにロシア語フォント表示がないのでちょっと大変でした。それにしても、彼らの部屋に行くといつも2人はパンツ一丁でいるのには参りました。笑  ミシン氏達の隣のお部屋はセニアちゃんとアマンダちゃん。その隣はラチンスキーとメルクリン。その斜め向かいの部屋はイヴァン・デニソフとコヴォストフ。世界チャンピオン達に囲まれて何か凄過ぎて非現実的です。 デニスだけは私達の一回上の階でカザフのゴンちゃんと同室。ロングサイクルの話でもしたのかな〜なんて。。。。 今回ロシアングループと10日間一緒で、一人一人と仲良くなり、と同時に一人一人の性格や個性もよくつかめました。ミシン&ソロドフ両氏とはマブダチに・・・・なる訳はありませんが(笑)毎日一緒にいるうちに情が湧いて、2人が帰る時には淋しくて泣きそうになりました。 そのあと直ぐにソロドフ氏からロシアの・・・・たしかアナセンコのいる街でのケトル関連イベントに招待されましたが、流石に疲れて行けません。 ロシアンコーチ陣の中でも私が特に面白い人だと思ったのはデニソフです。この方実にユニークな人でした。デニソフは現在KB業界では世界の頂点に立っている人と言われています。セニアちゃんが17歳の時から彼女のコーチをしてきた人でもあり(現在彼女はコーチ無しで自分でプログラムを作ってトレしてる。凄い!)そして、最近ロシア国のナショナル・コーチにもなりました。プライベートの生徒は30人以上います。ビジネスの才能もあるようです。しかし何がユニークかと言うと、大人なのに”お世辞や謙遜や社交辞令を一切言わない”んです。今回特注のメダルを作りましたが、それをロシアコーチ達に見せた時「おおー、こんな重いメダルは初めてだ!」「凄いいいねーーー!! 欲しい!」とかみんなが言ってくれました。ソロドフ氏まで「これは凄い」と言ってくれたのに、皆が一通り褒めてくれたあとにひと言「なんだこれ?」・・・・喧嘩売ってるのか!? 或いは私達の事が嫌いなのかも、と思っちゃいました。でも全く悪意はないんです。彼の口から出てくる言葉は全てストレートの直球なんです。この事に気づくまでちょっと時間が掛かりました。コボちゃんとデニソフが早朝ランニングから帰って食堂で朝食食べてたので私もそこに同席しました。「このホテル朝食付きで良かったよね。」と私が言うと「まずいけど金払ってないから我慢だな」みたいな事を言う。ううう・・・・・。始めは、なんなんだこの人は!と私もJWも思いました。他人がどう思うかとかお構いなしに見えます。 ところが、トレーニングキャンプで講義したデニソフは、はっきり言って素晴らしかったです。英語も上手いし話は面白く、的を得ていて説得力があり、ジョークも沢山言って皆を笑わせて、生徒さん達がどんどんデニソフの魅力に引き込まれて行くのがはっきり分かりました。そして何よりも滅茶苦茶チャーミングなのです。

いたずら小僧のようなやんちゃ坊主ぶりを見せて、もう女性達は皆デニソフにぞっこんでした。キャンプ中生徒さんが気に入ったコーチを雇って1時間ずつ個人指導を受けられますが、デニソフは引っ張りだこでした。最後はJWもデニソフを雇ってスナッチ指導を受けてました。 そして、ロシア人達はフリータイムはロシア人同士で出かけたり固まったりしてましたが、デニスだけはいつもJWの側にいました。JWが行く所にはどこでもついて行き、JWが面倒な仕事や力仕事をしなきゃ行けない時も、他のロシア人達はビバリーヒルズに遊びに行ったりしてたのにデニスだけは「僕も仕事手伝うよ」とずっと働いてくれました。JWの事を本当に好きなんだなと感じました。ジョンはいつも数日置きにドルビーと電話してますが、デニスともカリ・オープンが終わってもしょっちゅう国際電話 で話をしてます。

メルクリンもラチンスキーも最高の人達だし、(ラチンスキーは私の事を”ナザ”と呼ぶ。)コボちゃん(コヴォストフの事です)も愛嬌たっぷりだったし他のロシア人も皆いい人達でした。写真はカリ・オープンに参加したロシアコーチ達。

 そして私には子分が出来ました・笑。 ラチンスキーの親友でビジネスパートナーでもあるマルコフという人はやり手のビジネスマンですが、第一回の1時間LCイベントにラチンスキーと一緒に来たので私達は2010年からの知り合いです。今回マルコフは17歳の息子サシャを連れてきました。サシャのコーチはラチンスキーで、競技会でもきれいなフォームで24kgをリフトしました。 マルコフの息子だから私は「ジュニア」と呼んでましたが、このジュニアが私にすっかりなついて(笑)私が写真家として働いてる時にはアシスタントになってくれ(カメラに詳しくて写真センスもある!) ガールフレンドとの悩みを私に相談したりして、ちょっと生意気だけどすごく可愛かったです。JWに「可愛い弟が出来たよ」と言ったら「弟じゃなくて息子だろ」と言われました。ブゥ〜〜〜〜!!!! 写真はJuno仲間8人が1週間借りていた一軒家でホームパーティーを開いた時のもの。右端の奥がサシャ(ジュニア)です。ちなみにこの時お父さんのマルコフは息子を私達に預けて数日ラスベガスに遊びに行ってました。

カリ・オープン裏話は山のようにありますが、またぼちぼち書いて行く事にして、ジャパンチャンピオンシップの事を書きます。今年のジャパン・チャンピオンシップは7月4日です。そして今回は特別ゲストが来ます! ロシアからデニス・ヴァシレフ(以前は英語名ヴァシリエフと書いていたが、近年ヴァシレフと名前を書き換えた)〜がついに!やってきます!!! これは私達の、そしてデニス本人の数年前からの夢でしたが、日本は今でも、海外から旅行する国として最もお金のかかる国の一つであり、OKCJの3人だけでもいつもギリギリなのにとてもそれ以上予算が取れなかったからです。しかし今回は赤字覚悟でも呼ぼうと決めました。そしてKB界のロックスター、カザフのゴンちゃんも来ると思います。デニスとゴンちゃんでゲストコーチとして資格コースで指導してもらう予定です。
是非是非ご参加下さい! ウエブサイトの資格コース詳細とお申し込み書は近日中に更新します。 予定日程は7月5〜6(土日)、そして7日の月曜には中〜上級者向け特別ワークショップを行う予定です。

ジャパンチャンピオンシップのお申し込み受付が進んでいます。まだ早割り期間中なので割引価格でお申し込み頂けます。海外や遠方からの方の為にホテルもOKCJ団体割引交渉しました。 ジャパンチャンピオンシップの詳細とお申し込みはこちらから。

次の写真、女の子のグループはリレーチームでその名も”ドルビーズ・エンジェル”(笑)全員ドルビーの生徒だからです。その次は世界チャンピオンの記録を伸ばし続けるセニアちゃん。控えめで女性らしくとても上品ないい子でした。24kgを10分間で180回くらい、涼しい顔で上げてしまいます! 最後の2枚は今回ブラジルから来たチームのメンバーの娘さんジュリア。彼女はカリ・オープン2日前に14歳になったばかり! 20Kgベルで競技してます。そしてリレーではブラジルチームとして参加し24kgのジャークをしてました! 将来が楽しみです!



今日のブログの最後はセニアちゃんの動画。カリ・オープン、トレーニングキャンプで講義したあとの質疑応答のシーンで、彼女がリフティングをしていないシーン、更に喋っている動画は超貴重です! 美人さんなので言葉がわからなくても観てるだけでボ〜っとしそうです。そしてこの動画を観て改めてショックを受けたこと。なんか指が異様ぉ〜〜〜〜〜に長いと思いませんか? それにウエイトリフターしかも24kgベルを200回近く振り回すKBリフターの指とは思えない美しさです。 でも指が長い=フィンガーフックがし易い・・・んだろうな〜。いいな〜〜〜。 

しかしセニアちゃんにしろブラジルのジュリアちゃんにしろ美しい女子達が重たいKBを上げるのを見るのは嬉しい事です。
日本の女子の皆様も頑張って下さい!