15kg ベル

2月に入って間もなく緊急帰国してからもうすぐ3ヶ月になります。 この間本当に色々な事がありました。一年に2回しか日本に来ないのにまさかの大地震に遭い、緩和ケアーという不思議な空間での、末期がん患者達との触れ合いの毎日、個人的には人間関係で大変傷つき憤る事がありしかし結果的に、同じ気持ちを抱えていたJWと今まで以上に友達というか、人間同士として絆が濃くなった気がします。英語、主に米国英語でソウル・メイトという言葉がありますが、ソウル=魂の友達=親友"心の友"みたいな意味でしょうか、私はJWから初めてソウル・メイトと呼ばれましたが私にとってもJWは、どんなに喧嘩をしてもやはりソウル・メイトなんだろうなと思います。

ここはケトルベルのブログなので少々不適格な内容かもしれませんが、私は"生と死”についてここ、緩和ケアーで改めて考えさせられました。私は毎日他の患者さん達と話したり自分の親の看病は医者や、多くの決定権を任されている看護師スタッフとのチームワークで、お陰でこの小さなそして特殊な病棟の殆どの人達と結構親しくなりました。しかしながらこの緩和ケアーというところは凄いです。医者や看護師チームは患者さんの肉体的痛みや辛さを文字通り"緩和"させる事にとにかく全力を尽くしてくれます。患者が背中が痒いと言えば飛んできて背中を掻いてくれ、足が寒いといえばすぐに湯たんぽを持ってきて、痛みがあれば鎮静剤や抗生物質その他のあらゆる方法で痛みを取ろうとしてくれます。そしてここの患者さんも看護師の女の子達も、私が青いケトルを持って廊下を歩いていると「トレーニング頑張れ!」と声を掛けてくれます。いまではここの殆どの人達がケトルベルの名を知っています。親しくなった患者さんからある時「私達はここで死に一番近い所に居るが、あなたは全くその反対ね。」と言われました。又ある人は私が毎日トレーニング時間にトレ用の部屋へ行くとご病気の奥さんの車椅子を押しながら必ず「今日も頑張れ!」と声を掛けてくれました。この人とは結構親しくなったのですが、ある夜私が家族の病状が悪化して、悲しくてこの人の奥さんの病室に泣きに行きこの人にも随分励まされました。がその翌日この奥さんの方が亡くなってしまい、これは本当に悲しかったです。こんな事から、私は今健康に生きていられる事の有り難みを心の底から実感しています。


さて、ケトル友達のオレンジさんが数年前お土産にくださったKBハンドル滑り止め用のリキッドチョークが気に入っており、帰国の際見つけたら買っていましたが、ここで毎日使っている内に空になってしまったので、友人達から頼まれていた分も含めて2ダース(24個)も買いました。他の製品も色々試したのですが、このホワイトベアー社のは個人的に一番好きです。ただし粉チョークよりマット感が強いので、KBハンドルを強く握ってしまい易い初級トレーニーの方だとかえって手の皮を剥いてしまう事があるので要注意です。
新しいリキッドチョークが来たのでベルも新しいのが欲しくなってきました。人間の欲というのは決して尽きないものです(笑)10kgベルを買ったゼビオスポーツ店へ再び行ってみると、オオーーーッ!! 15kgがありました!しかも米国とは比べられない安さ!その時は、アイアンマン誌4冊(ドルビー達の土産用)や姉に食べさせたいケーキ(しかもホールで)や、仕事用の大型ブリーフケース(男性用だが超お気に入り!)など買ってしまい、自分のバッグやら何やらで手一杯だったにも拘らずベルを迷わず購入。 なりふり構わず必死の形相で病院まで持ち帰りました。翌日買いに行けば良いのに、見たらどうしてもその場で買わずに居られなかったもので、、、、うう、、、

そういうわけで2週間ほど前からこの病室には10kgと15kgケトル、スポーツタイマー、そしてリキッドチョークが揃いました。 ここでこれ以上の贅沢があるでしょうか!? 病院スタッフや患者さん達もKB歓迎ムードなのでトレしやすい環境でもあります。
15kgではスナッチ、ジャーク、LCのクラシックリフトで15kgの負荷に体を慣らせている状態。そして毎回最後には10kgでRKCスナッチテストのように5分間スピードスナッチを行います。今の所1分間で28レップス、計5分間で140レップスがベスト。これ以上早いペースだとフォームが乱れるので、次からは15kgに移行してペースをウンと落としてゆく予定です。今日は15kgで初めてLC左右合わせて100レップスが出来ました。しかしノンストップでは出来ず、50レップス目で一旦ベルを置いてしまい、90秒休んでから次の50レップスを行いました。それでも15kgのLCで100レップスは初めてだったのでちょっと嬉しかったです。 15kgでのスナッチはまだ1分間に8レップスで5分で40レップスといったレベルから始めています。ゼビオのベルは15kgだと、こちらの競技用ベルハンドルより若干太めなので、手の小さな私の場合、スナッチは途中から握力との勝負ともなってきます。 それにしても15kgが来た事で私の小さな"病棟トレーニングワールド"は一気に開花したという感じです。15kgが来てからの2週間、ダイエットも始めたので4kg痩せました。 あと3kg減らさなくては! 

今は必死の軌道修正の期間です。
頑張らねば!

ナゾ