決断の時。冬眠生活からの離脱

(今日は文語調)
滞在3ヶ月。
・・・といっても今回の訪日は仕事でも遊びでもなく、今年の四分の一をまるで隠密状態で、或いは洞窟の中から殆ど顔を出さない冬眠中のシマリスみたいな感じでいた。そんな中でも世界は動いていた。日本には1千年に一度(?)の大震災〜津波〜一連の原発関連騒動。その騒ぎで円が一時1ドル79円まで上昇。(円とドルの誤差の間で生活している私には大きな問題だ!) 余震続く中、東京では石原都知事が再選。先月には多国籍軍によるリビア最高指導者ガダフィ暗殺未遂事件が起きその後彼の29歳の息子や小さな子供達が殺害された。 4/29には英国王子のロイヤルウエディングが華やかに行われ、2日前には国連が、10月末で世界人口は70億人に昇ると発表。そして、、、! つい数日前は米国特殊部隊シールズが、パキスタンでコードネーム"ジェロニモ"ことオサマ(ウサマと書く人も)・ビンラディンを殺害したと発表。米政府はビンラディンの死亡証拠写真公表を「米国民を守る為むやみに反米感情を煽らない」為自粛。更に遺体は米空母から海へ"水葬"、、、、同政府はDNA鑑定でオサマ本人と断定はしているが。。。
そしてこれらを受けて今日再び円買いドル売りで1ドル80円をきった、、、。一方こちら(日本)では焼肉屋ユッケに命を奪われてしまった人が何人か、、、。 
世界は明らかに冬眠はしていなかった。

先週私はカナダのトロントに行く予定だった。そこでのOKCワークショップには多くの親しいカナディアンの友達が参加するからであった。多分今までの日本以外でのOKCワークショップで最も参加したかったイベントだったと思う。 しかし東京での滞在を余儀なくされた。トロントイベントは大成功で、主催者の仲間からは私の分までTシャツを頂き、ドルビーの生徒で私の友達、そしてグラフックデザイナーのエステラがイベント集合写真に細工をしてくれた!
Nazoが居る・イェイ!!!! やっぱり行きたかったなー。でもまた次回は必ずあるだろう! J&Jの指導やKB技術に対する情報量が如何に多く、有益で貴重であるか、そしてJ&Jコンビがどれほど素晴らしく、楽しいものであったかを、今回私たちを呼んでくれたホストのボリスや参加者のシンシアなどがそれぞれのブログで綴ってくれている。 この週末はトロントで大きなUFCの試合があり、UFC出場者と共にスティーブマックスウエルも同じジムに土曜UFCファイターとトレーニングに来て翌日はOKCワークショップにも遊びに来てくれたそうだ。彼からは10月のNYイベントに招待を受けている。  JWのブログはこちら。(もし写真がぼやけていたら写真をクリックして下さい。クリアーな画像が見れる筈です。)

その間私は体はここ(病室)に拘束されていたものの、米国とこまめに連絡は取り合っていた。2週間前、突如、、、本当に突如JWが「僕たちはロシアへ行くべきだ!」と言い出した!!!。 マジッ!?
昨年私たちが参加したサンクト・ペテルブルグでのIKSFAトレーニングキャンプとコーチ資格コース。それが今年も同じ時期に行われ、私は行く予定であったが、日本滞在の延長そしてJ&Jはシベリア後、経済的理由から断念。 周りの皆には「今年は行けない」とOKC3人とも言っていた。ドルビーは6月にNYで行われるKB大会の為の集中トレを逃したくない様でもあった。 しかし、IKSFAのコーチ・ルドネフや他数人はIKSFAキャンプ終了と同時にどこかで大会に出場するそうである。やはりチャンピオンたるもの、いかなるコンディションでも黙って戦うものなのか、、、、。

さて、JWが突如意見を覆してきてS・ペテルブルグへ行こうと言ってきたのには当然様々な"わけ"がある。その"様々"を挙げるとキリが無いのでここでは通り過ぎるが、結局私とJWは、、、自分達の予定に半ば強行的にロシア行きを決行する事に決めた!!!! ロシア行きピッタリ3週間前だった。

ロシアへ行くにはビサが必要である。 ビサの取得にはロシア側からの推薦状が必要である。 IKSFAの多忙な会長アレックスを頼っている時間は無い。 ロシアのホテルに電話し「IKSFAのNazoだ!」と言って部屋を予約し(ハハハ・・・冗談デス)、ホテルから招待状を送ってもらい、ロシア領事館の書類に全て記入し、これらの書類や写真やパスポートをまとめて大急ぎでロシア大使館内領事部まで行ってビサ申請を行った。この間2日間。領事館のロシア人お兄ちゃんに”ギラ”と言ったら「オー、イエスエス!勿論知ってるよ。おじいちゃんちにあったよ」と(英語で)言っていた。(ちなみに書類作成やロ・領事館への手続き等代行会社に頼んだJWはビサ取得に2万5千円かかり、全部自分でやった私は8千円だけで、たった4日間でVisaゲット。 ウシッ!)でもビサ取得まで私のパスポートはロ・領事館におあずけされてしまいちょっと不安だった。

私は5/3日にはNYへ帰る予定だった。そしてJWは速攻でロシア行きチケットを買っていた。航空券はそれこそ分刻みで数万円からひどい時には数十万円まで価格が変動する事があるので安いと思った時に即予約しないといけない。 彼は私に同じ便を予約しろと言う。。。ナヌ!? はっきり言ってチケット変更と新しいロシア行きのチケット購入は本当に大変だった。 こちらの夜中に病院の真っ暗なロビーで、小声で米国の航空会社に何度も電話せねばならず電話代だけでも一回5000円近く。勘弁して下さい・泣!!!  結局日本→NY=14時間、NY→ヘルシンキ9時間弱、ヘルシンキ→S・ペテルブルグ約1時間半、、、、という、乗り継ぎ時間含めて約3日ほどかけてロシアへ・泣。(ちなみに日本からヘルシンキまでは直行で10時間ちょっと) JWとはヘルシンキで合流、、、の筈。帰りはロシア〜ヘルシンキ〜シカゴ〜サンフラン〜そして場合によっては再び日本へそのまま帰って来なければならないらしい。もうホントに勘弁して下さい・大泣!  

OK.これで取り急ぎビサとホテルと飛行機は押さえた。そして親や、親の医療スタッフにも「行って来い!行って故郷に錦を飾って来い!で、え〜と、そして終わったらすぐここ(病室)に戻って来い!」(何なんだ・笑!?!?)〜と一応サポート体制。。。。が、しかし、ちょっと待って、、、。そもそも私は2月、着の身着のまま緊急帰国した訳で、冬服数着位で、一応OKCTシャツ一枚とジャージーパンツ一枚、運動靴一足、、、あと何にも無い。
100円ショップでリストバンド数組買い、オンラインでウエイトリフティング用の靴とベルトを特急注文。これは流石日本、極小サイズ有りで嬉涙! 後これからまだ、電気のコンセントのアダプターやカメラの三脚、、、、とにかくロシアで必要そうなものを全て揃えなくては! その間をぬってトレーニングを強化する。 いきなりスーパー多忙に!!

そして今日からあとちょうど1週間で。。。私はロシアへ再び行きます!!! しかもここ日本から! アレックスはOKC3人に今回もとても参加してして欲しかったらしく何度もコールがあり私たちは客人扱いで行くことに。(すでにコーチ資格は所有してるし) とはいえ私には写真家の任務アリ。しかしながらいきなりこの様なまさかの展開になるとは! 参加者達はローナクレイドマンやスティーブコッターやケンブラックバーンなど豪華な顔ぶれで、参加者達も何ヶ月もこの為の特別トレーニングをしてきた人ばかり。私はこの数ヶ月殆どまともなトレは無し。。。。。ウ〜〜〜ン、、ナニクソ根性で行ってくるしかない。 ロシアではとにかく自分にも他人にも言い訳をゴネるのだけはやめようと誓う。
5月12日、私は3ヶ月の長い"冬眠"を終え、ここからロシアに向かって旅立つ。 ちなみに我々は現在ドルビーもロシアへ行かせようとギリギリ段階で説得中。 写真はIKSFAコーチ陣の一部。彼らと1週間後には又ロシアで会えるんだ!!!!

ナゾ