OKCボーイズ、シベリアへの挑戦!!

JWとドルビーが2月16日からシベリアへ2週間の大兆戦の冒険旅行に行く!!!!!
私達OKC3名は昨年5月ロシアはサンクト・ペテルブルグにてIKSFA組織の杮落としの資格コースとトレーニングキャンプに参加した。
この旅で私達のKB生活とOKCは大きな変革を遂げた。
IKSFAコースでは約7名のKBの世界チャンピオン&KBのロシア国名誉コーチ陣から指導を受け、私たち3名は他の仲間6名と共に世界で初めてロシア人KB組織の外国人KB資格コーチとなって帰国した。その後ドルビーは自らの夢であったチャリティーKBイベントを成功させ、本人はKBロングサイクルを20kgベルで1時間リフトし続け世界記録を達成。他2つの世界記録もこのイベントから生まれた。しかし、JWとドルビーの夢はこれで終わらなかった。 IKSFAのメインコーチであるセルゲイ・ルドネフのコーチとして、又人間としての素晴しさに打たれ、2人はルドネフコーチの元でオンライントレーニングを始めた。彼等はルドネフの一語一句を聞き逃す事無く、100%彼を信用し、彼が走れと言えば何処までも走り、座れと言われれば雨や槍が降ろうとも動かずじっと座り続けた。
JWはラックポジションを完成するためには痩せる必要があると言われ、ルドネフトレーニングを始めてから今日まで砂糖やミルクやチーズやグルテン類を一切断ち切り、殆ど毎日飲んでいたビールも完全にストップした。そして約4ヶ月で23kgほど体重を落とした。写真は先週末のJW。すっかり引き締まっている。

なぜそこまでしたのか。。。。 ルドネフコーチはシベリアのロシア極東軍インスティチュートのKBスポーツコーチをしている。彼はロシア国の名誉コーチでもある。ルドネフは「もしやる気があるならいつでもシベリアに来なさい」と呼んでくれたのである。 ここからのJ&Jの2人はまるでロッキーの映画の主人公のようであった。ルドネフは2月なら一番時間があるという。2月のシベリアと言えばマイナス30度にも40度にもなるという超極寒の時期だ。誰が好んで旅をしようというだろうか・・・・? この2人であった!! J&Jはひるむどころか「一生に一回くらい男として、スポーツマンとして、挑戦者として、誰も出来ない事をやってみる時だ! 」と迷うどころか大喜びであった。
シベリアでは毎日午前中はコーチとしてKBアスリートを指導する為のプログラムの作り方やコーチングを勉強する。そして午後はリフティングのトレーニングである。夜は早めに就寝し、朝は早朝からトレーニング、、、そして、J&Jの希望により、現地のKB競技会で2/26にはドルビーがロングサイクル競技を、翌27日にはJWがバイアスロン(スナッチ&ジャーク2種目)競技に出場するのである! ドルビーはロシアのKBランキング入りを目指している。 このシベリアへの挑戦に2人はこの数ヶ月文字通り"全て"をかけてきたのである.

パーティーや飲み会や娯楽は99%断ち切っていたし、ワークショップや自分の生徒への指導などよりも自分達のトレーニングが最優先であった。勿論ワークショップやクライアントへの指導は真面目に行ったが、その前後にはどんなに疲れていてもルドネフのトレーニングプログラムを遂行した。JWは夜は8時か9時には就寝し、朝6時過ぎから山へ登ったりジョギングをした。小さな楽しみはバーに行く事からサウナに行く事に変わった。ルドネフのプログラムはきつく、2人とも完全にその日のプログラムを完結させる事は毎回は出来なかった。そしてJWはスランプになるとドルビーに助けを求め、ドルビーはLAから直ぐに飛んできて2人でトレーニングを行った。JWはドルビーが必要で、ドルビーにはJWが必要だった。 実は私もルドネフから誘いをもらい、JWからは是非一緒に行って欲しいと懇願された。しかし私はこの旅は、なんと言うか、女性の私が入ってはいけないような気がしたのである。J&Jの"男の夢、男の挑戦、男の友情”をこの旅でしっかりつかんできて欲しいと思ったのだ。私が加わったら旅の"色"が変わってしまう。

私は彼等のトレーニングを見守ってきた。彼等のトレーニングの様子を何百枚もの写真に収めた。彼等のトレーニングの場に居る事は正直言って楽しいものではなかった。彼等は毎回限界まで自分達を追い詰め、自分を痛め罵倒し、最後にはいつもバタンと床に倒れこんだ。プログラムに80レップスと書いてあるのに67レップスでダウンしてしまい、大声で「クソッ、クソッ、クソッタレ、!!!!」と叫ぶ。 しかしそのきっかり60秒後にはベルを拾い上げスナッチを繰り返す、、、「今何セット目だ!?」「3セット目よ」「なんだって?聞こえねーよ。4セット目か?」「・・・まだ3セット目よ・・・」「ファアアアアアアアァック!!!!!!」床を蹴飛ばすJW。汗と共に床のチョークの粉が飛び散った。私はカウンターをゼロに戻し再び1からカウントを始める。セットが終わるとレップ数をメモする。 JWは私に「今までの人生でこれほど集中した時期はない」と言った。ドルビーに至ってはもうKB以外は何も目に入っていないような状態であった。 しかし2人は心の底から幸せそうであった。2人は兄弟以上に仲が良く、互いに励まし合い2人で一緒にトレーニングを続けた。 同じ汗や血や痛みや情熱を分かち合っていた。

JWは昨日初めてシベリア行きを公に公表した。自分のブログでシベリア冒険旅行の序章を綴った。ブログをアップして24時間もたたない内にブログの観覧数のカウントは1000を超えた。フェイスブックでは驚くほど沢山の人たちが自分達のページでJWのブログのリンクを紹介し、彼等のブログでもJWブログを紹介してくれた。 正直でストレートで恐怖や不安や期待を彼独自の深い文体で綴っており、その文章は沢山の仲間たちの心に響いたようだ。私まで沢山のメッセージをもらった。その一つはJWの母親からの激励のメッセージであった。時間があれば是非この彼のブログを翻訳して紹介したいと思う。ちなみにこのブログエントリーの写真は全て私が撮影したものである。 彼等のタイムセットを横で見ている時、私は彼等以上に緊張と不安で心臓がバクバクした。 それでも一生懸命シャッターを押し続けた。 英語が読めなくてもせめて私の写真だけでも見ていただきたい。JWのブログ←クリック。

先週末はJWのお膝元カリフォルニアのオークランドでOKC2日間コースを行った。このイベントはOKCが始めて正式にOKC傘下(アソシエイト)のジムとして認めた Junoフィットネスジムで行い、1年以上JWの元でトレーニングを続けてきたこのJunoジムのオーナーのジュリエットはOKC4人目のインストラクターとなった。今後OKC傘下のジムは増えてゆくと思う。 そして私達のOKC2日間コースイベントは米国内そして外国まで10月まで予約がいっぱいである。私は今年も7月のジャパンツアーを計画している。しかし私はその前に5月再びS・ペテルブルグに行く予定である。OKCのチャレンジは止まらない。右の女性がジュリエット

余談だが、ドルビーが極度のネコアレルギーと言う事は以前ここで書いた。彼の症状はひどく、鼻水、涙、咳そして仕舞いには呼吸困難になってしまう。24時間対応の薬もあまり利かない。 ただ、これはカーペット(じゅうたん)の部屋にネコが居る時に最もひどくなり、床がコンクリートや大理石等だと症状は軽い。 JWのロフトには世界一人なつっこいネコが2匹おり、ドルビーの周りにもニャオンと擦り寄ってくる。彼はJWのロフトに泊まる時どうするのだろうと思ったら、なんとロフトのトレーニングエリアの床にキャンピング用の寝袋で寝るのであった! 右の写真がその様子である。
私達はこの写真を見て「いやはや、チョークだらけの床でケトルに囲まれて寝るドルビーの幸せそうな寝顔を見てよ(笑)」と彼をからかった。 彼は本当にピュアな人である。 ちなみにこのオークランドイベントは初めて笑いが出るほどの黒字イベントとなった。 これが"始まり"だと信じている。

ナゾ