世界のKB界の様子

ここ数年世界のKB業界では、その発展と生存を掛けて各組織や団体がしのぎを削っている。
ケトルベルが海外フィットネス業界で脚光を浴び始め、この10年で本当に多くの人達がKBインストラクターの資格を取得し、規模の差はあれど無数のケトルベルクラブや組織団体が登場している。

それまではケトルクラブといったら、代表的にAKC/WKC, RKC, IKFFくらいで、あと欧州で強い勢力を誇っていたのはIUKL/IKSAという団体位であった。
RKC=ロシアン・ケトルベル・チャレンジは、ドラゴン・ドアー社のジョン・デュケインがパベルと組んで2001年に発足させ、現在でも活発に活動を行っている多くのKBリーダー達を”卒業”させた。最近ではマスターRKCだった”新婚さん”のケネス・ジェイなど数名がRKCから巣立って行っている。
AKC/WKC=アメリカン/ワールド・ケトルベル・クラブは(現在まで)米国ただ一人の”オナー・オブ・マスターオブ・スポーツ”(HMS)タイトルを保有するフェデレンコが25年のケトルベル生活を経て今だ米国GS界のトップリーダーとして多忙な指導生活を送っている。日本では、WKCマスターコーチだったJWが、WKCインストラクターコースを行い10数人がWKC認定インストラクターとなっている。
IKFF= インターナショナル・ケトルベルアンド・フィットネス・フェデレーションは柔術・格闘技出身のスティーブ・コッターが、KB組織”フル・コンタクト”を改め、2008年に発足させた。 現在スティーブは世界のKB業界で最も多忙に地球をグルグル回ってKB指導を行うリーダーである。 私とJWとジェイソン・ドルビーの3人は今年春、同組織からの脱退を表明し、IKFF資格インストラクターの肩書きは残るが今後はアシスタントを行わず、私達3人はOKC運営に集中すべく独立している。JWとドルビーはIKFF当時スティーブの”スケさんカクさん”であった。3人は今でもスティーブとは親しく付き合っている。
IUKL/IKSA=インターナショナル・ユニオンオブ・ケトルベル・リフティングは、私もアイアンマン誌でインタビューを行った世界チャンピオンのヴァシリ・ギンコがリーダーで、主にGS競技会を本境地ラトビアを中心に欧州各地で開催。その後2009年に発足したIKSAが教育部門を開設、資格コースを行っている。今年3月にはニューヨーク郊外にジムを数支店持つ”アイアンワークスFe”(代表は9/27のブログでもチラッと紹介した私の友人クリスティーン・シルバースタインである)〜がIUKL/IKSAの米国代表となり、欧州から米国進出を図っている。その彼女も来月のIKSFAワークショップに生徒として参加する。

基本的には誰でもRKCやAKCやIKFFなど自由に選択し、数団体の資格を多数取得する事が可能である。 私のパートナーのJWは米国の著名なKB団体の殆どの資格を所有している。 私は特に今年に入ってからRKCのリーダーや知り合いなどから(私がGSスタイルのリフターとよく知っているけど)RKCコースによく誘われる。
そしてつい最近フェドレンコから「You Tubeに新しくRKCチャンネルを開設したから見てよ」とメールが来た。「ハァ??」 AKC/WKCのフェドレンコが何故RKC???
早速チェックしてみると、AKCは確かにRKCチャンネルを作っている。しかしその名は”ロシアン・ケトルベル・クラブ=RKC”なのだ。
一体何故こんな紛らわしいロゴを付けたのか・・・? 同じ日本に東京と大阪があり、どちらにも特色があって良し悪しを決めるものではない。同様に同じKB組織でも各団体毎にはそれぞれに特徴や良し悪しや人の好み、向き不向きなどがある。 まあ、AKCは別にRKCに喧嘩を売ろうとつけたイニシャルではないようだ(喧嘩を売る必要も全くないし)。

今年IKSFA組織が誕生し、私やJWやドルビーはIKSFA第一期生のKBコーチとなった。この組織はオーナーのアレックスとラチンスキー始め、講師もアシスタントも全員ロシア人で成り立ち、教育プログラム作成や研究、運営本部などはロシアで、翻訳、通訳、営業人事等はNYで行われている。 純正ロシアのKB組織が初めて世界に向け門戸を開いた事で、KB業界ではちょっとした波紋が起きている。
IKFFでは今年から年に一度の大きなKB大会開催を決め、先週そのオープニングイベントが80人の競技者を集って大成功に終わった。同組織では競技直後、IKSFAのメンバーの2人(内一人はロシア人)を講師に呼んでワークショップを行い満員御礼であった。 ケンブラックバーンやその息子のミッチや前回のブログでも紹介した米国チャンピオンのローナクレイドマンなどもIKSFAコーチの個人指導の下トレーニングを行っている。マイクマーラーがストロングマンのマーク・フィリッピの個人指導の下でプログラムを組みトレーニングを行ったように、リーダー達も常にコーチをつけ、自分達の技術の向上を図っている。

今まで米国でトップとされていた大会結果のレップ数や技術は現ロシアの世界チャンピオン達のレベルとは未だかなり差がある。 彼等と余り差が無い人は米国では、、、フェドレンコであろう。が彼も又ロシア人だ。
で、フェドレンコがロシア人なのに、彼のクラブ名は”アメリカンKBクラブ”と”ワールドKBクラブ”だ。ロシアの名前がついてない。そこでせめてYou Tubeチャンネルでは”ロシア”の名をつけようとしたのではと考えられる。「フェドレンコのテクニックはロシアから、ということを忘れないで欲しい」と言っている気がする。 しかしながら、”RKC”とは、、、(笑)
ちなみにIKSFAもIKSAもIKFFも、私には「どれも紛らわしい名だな〜」と思う。 もっと MACとかSONYとかBENZとか全然違う名を付けられないのかしらん・・・? で、我がOKCだが、米国で一般にOKCと言ったらオクラホマシティーの事でアル。ハハハ・・・(笑)

私は日本に居住していないので、日本国内の事情は日本の仲間や知り合いから聞くばかりだが、日本の各団体やグループなどから海外の組織や団体、指導者達に「日本に来て欲しい」というラブコールは結構来ている様だ。欧州で活動中のAKCマスターコーチやスティーブマックスウェル、ジェフマートーンなどは私に相談してきたが、私は基本的にOKCのナゾとしてであれば関わる事も考えている。又、最近はシンガポール、タイ、マレーシア、フィリピン、インドなどアジア諸国へも勢力を広げているSコッターも日本に沢山のファンやIKFFメンバーが居る為近い内に再び日本へ上陸するであろう。私個人としては、日本にケトルそのものが、そして指導者やトレーニーやKBクラブなどがどんどん増えていって欲しいと願っている。。。。。つーか、日本には未だフィットネス・トレーナーやインストラクターという人が少な過ぎるんだな〜〜〜 これをまず何とかして欲しいものです。 :-( (ここNYにははっきり言って多過ぎるほど居るんだけど、、、)

ナゾ