マーク&トレイシー・リフキンドとデニス

 
〜〜〜デニス・ヴァシリエフ〜〜〜   
無敵無敗の世界チャンピオンデニスが居なくなり、JWも私も彼が恋しくて寂しいです。私達はデニスと3年前ロシアのIKSFAコースで知り合いその後も時折交流を続けていましたが、2週間毎日朝から晩まで一緒に居て、我が家に泊まり私の手料理を食べすっかり家族の様になりました。共にトレーニングをし、JWはLAまでの10時間のロード・トリップをデニスとし、先週末のOKCイベント後にはジェイソンとJWとデニス3人はセコイヤの森に1泊のキャンプをして1つのテントにスリーピングバッグ3つで夜を過ごし、再び10時間以上ドライブしてデニスとJWは帰ってきました。

デニスは今年から、コーチのラチンスキーとともにIKSFA組織を離れ、現在ラチンスキーの設立した新しいジムと新組織の元で働いています。29歳ですが、軍隊に居たせいか大変忍耐強く冷静で規律と礼儀正しく、(時間に正確。そしてシャワーは着替えを含めて10分間!)彼の脳には現在の世界チャンピオン達ほぼ全ての最高記録レップ数が記録されています。お父様は“死体解剖医”だからか?人間の体の事も良く理解しています。いつもニコニコと穏やかなデニスが怒った顔を見せたのは一回。競技会で自分の出番の時間を正確に計算してウォームアップしてたら、フライトのスケジュールが変わり自分の出番が10分間早まった時だけです。
そんなデニスは今回OKC全てのイベントでスターでした。 デニスは2日前、次のイベント指導の為テキサス州に飛び来週はコロラドへと向かいます。右の写真はデニスと新妻アレクサンドラです。24歳のアレクサンドラはデニスのコーチのもと、スナッチ世界チャンピオンで、現在妊娠1ヶ月半。写真の2人はまるでアイアンマン誌の表紙モデルみたい!? KBスポーツやってれば皆こんなカラダになる・・・・んだったら凄いんだけどな〜〜〜



〜〜〜マーク・リフキンド、トレイシー・リフキンド〜〜〜

そして今回のOKCイベントではもう一人スターが誕生しました。トレイシー・リフキンドです。ご主人のマーク・リフキンドは元RKC組織のマスター・インストラクターで、ハードスタイルの世界ではリスペクトされた存在のようで,現在は元RKCのパベルの新組織“ストロング・ファースト”でデビッド・ウィトリーなどと共にマスター・インストラクターです。トレイシーもハードスタイルの世界でマークとともに活躍し,スイング関連のDVDや著書]をリリースしています。彼女のDVDや著書の広告は下記の彼女のブログページの左側にあります。

今回マークにOKC競技会の話をした時、「トレイシーが是非5分間スナッチ競技に挑戦してみたいと言ってる」とマークはメールで言ってきました。ハードスタイルの世界で支持者(特に女性の支持者)の多いトレイシーがGS競技会に出場するなんて本当に嬉しい事です。トレイシーは直ぐに競技会の参加申し込みを正式にしてくれましたが、その後直ぐに「5分間スナッチだけじゃなくてジャーク種目も挑戦してみたい!」と言ってきました。これには私もJWもビックリ。スナッチはハードスタイルでもOKですが、ジャークとなるとGSとハードスタイルではテクニックがかなり違います。それに競技時間は5分間じゃなくて10分間です。その2日後、今まで一度もGS技術を習った事のないトレイシーにGSジャークを指導するためJWは早朝リフキンド家まで車を飛ばしました。
マークに時折見守られながらジョンのコーチのもとジャーク技術指導を受けたトレイシーはフェイスブックの中で「ジョンはベストコーチ!彼に指導を受けられて本当に光栄だった」と書いています。このトレーニング時の動画がこちら。初めてのGSジャークの4分間タイムセットに挑戦しています。

動画の中でジョンが時々右の方を見ているのは、4分間タイムセットの時間経過をチェックしている為です。動画を撮っているのがマーク。彼女は1分間に12レップスのペースで12kgベルをジャークしています。手の持ち替えは2分後に一回のみ。 実はこの時本番の競技会までたったの12日間しかありませんでした。ラックポジションはハードスタイルのままでしたが、肩にベルを乗せない限り違反ではないので、今はノーカウントを取られないことと10分間完走を目指します。たった12日間でどこまでできるか!!! 普通のトレーニーとかなら到底無理な10分間ですが、JWは「彼女はファイターだ。並の根性じゃない。彼女ならいけるかも」とエキサイトしていました。そしてそれから競技会までJWのオンライントレーニング指導を行いました。
彼女は自分のブログで「ジョンとナゾの主催する今回のOKC競技会で、彼らは色んなKBアスリートの参加を希望した。GSとRKCやストロングファーストなどのスタイルの違う人達が同じプラットフォームに立つ事で両者のギャップに橋を架けたいと言う事だ。マークとジョンは2007年にRKC資格コースで出会って以来オンライン友達だったということから、私はラッキーにもこの初イベントに招待を受けた最初の一人となった」「今回の競技会は、RKC資格コースで行われて来たスナッチテストと同じ5分間のスナッチ競技がある。スナッチテストと違うのは、スナッチテストは5分以内でも100回スナッチ出来ればそこでOK(ストップ)となるけど、競技では100回で終わりではなく5分間でどれだけ多くスナッチ出来るかを競う。私はここ数年間のあいだ、年に最低4回はスナッチテストにトライして来たけど、いつも3分半〜4分間で100回行きそこでストップしてた。それ以上やってみた事はなかった。」「私がこのイベントに参加すると公表したら、周りはいきなりの大騒ぎとなっちゃった! 何十もの応援のコメントが来て、、、こんなに注目されちゃうなんて信じられない位!。(GSとハードスタイルの両サイドから沢山良い反響や応援が来た)」〜 などと書いています。彼女のブログはこちら。ブログの動画は競技会の5分間スナッチ。彼女は16kgで行い、12kgで行っている隣のトリシアは元RKCのGSリフターで、今回メイン競技の24kgベルLCではCMSタイトルを獲得しました。動画の背後ではマークが「ハニー、良いぞ、その調子だ!!!」と叫び、ジョンが「頑張れトレイシー!!!」と叫んでます。慣れないGSベルなのに最後までスピードを殆ど落とさず頑張っています。 彼女の素晴らしいファイティング・スピリットを見せられた力強いパフォーマンスで、彼女の事を知らない観客の人達も引き込まれて応援していました。

今回の競技会の詳しいリポートに関しては、来月号のアイアンマンに掲載されますので是非ご覧下さい。
 

競技会の雰囲気は最高でした。今までのOKCイベントの中で最も成功したイベントだったと思います。トレイシーはと言えば、スナッチ16kg5分間競技で優勝そして12kgベルジャーク種目では目標の10分間を何と最後まで完走させました!! たった12日間でここまで来るとは、どれほどの努力をしたか、、、。 5分間スナッチ競技では私はマークと並んでトレイシーを応援し、ジャークセットではマークはトレイシーのすぐ後ろで奥さんを大声援とともにサポートしていました。彼女のジャークセットが終わると本人も周りで応援していた人達も泣いてました。マークは「これなんだ!トレーシー。君がずっとやりたいと思っていたのはこれなんだ。競技をする事(KB&戦うこと)だ! このスポーツは君のスポーツだ!」と言っていました。 競技会の夜の打ち上げではマーク&トレイシー夫妻、デニスそしてJunoの仲間達などと大いに盛り上がりました。写真は競技会後のステージ5なので、ジャンボパフェで乾杯する仲間達。 

OKC国内イベントは通常ジュリエットがまとめ役ですが今回体を痛め、無痛薬注射も一時的な効果で、鎮痛剤服用しながら働いていた為、競技会直後から翌日のデニスのワークショップ一日はホテルでダウン。そのため私も日本の競技会の時と同じ位働きました。競技会打ち上げの最後には私も疲労でもう倒れる寸前で翌日は起き上がる事が出来ず、午前中はホテルでダウンしてしまいました。マーク・リフキンドは翌日こんなコメントを発表しています。ポイントを意訳すると・・・・  「週末のカリフォルニア・オープン・チャンピオンシップは圧倒的だった。(妻の)トレイシーが5分間スナッチやジャーク種目を成功させただけじゃなく、アンビリーバブルな応援や暖かなサポート、エネルギーや愛情をジョンやジェイソンやナゾやトリシア(以前RKCでリフキンドのアシスタントをし、その後GSリフターとなった)〜達から受けた。ジョンはトレイシーをイベントに招いただけでなく、彼女が“絶対に出来る”と言う自信を知らしめてくれ、そして彼女は、、、実際にやりきった。彼はトレイシーへのコーチングの時間を私欲無く投じてくれた。55名の、体型やサイズの様々なアスリート達がプラットフォームに並んで自分たちの力を仲間やコーチや家族達の前で出すのを見る事は素晴らしかった。それは私がかつて参加した最高のパワーリフティング大会を思い出すものだった。シンプルで混じり気がなく、そして最高潮に達する時! BOOM !! (*これはジョンとジェイソンの合い言葉を真似ている)
デニス・ヴァシリエフの32kgダブルLCの5分間デモンストレーションもまるで別世界のものだった。私はどれほど妻を誇りに思っているか、とても口では語れない。名の知れたスポーツでアスリートとして戦い、勝つ事は彼女の長年の大きな夢だった。 そしてそれは今始まったばかりなのだ。」
このコメントには100人以上の“イイネ!”マークがつけられ、そして私やOKCの仲間達は、リフキンドの「ハードスタイルであれ、GSであれ、ケトルベルであれ、何であれ、真剣に挑戦すること素晴らしく、又意味のある事である」といった考え方に全く同感です。マークは今、走り出した“ストロングファースト”の仕事にとても多忙で、彼の強力なサポートである奥様のトレイシーも、自分の新しいKB-DVDやスイングのクラス指導で急がしそうですが、GSはこれが終わりではなく、これからJunoジムに通ってジョンの個人指導を受け、Juno以外ではジョンのオンラインコーチングで毎日GSトレーニングを行って行きます。彼女の家からJunoまでは車で1時間以上掛かるのにすごい! 彼女のバイタリティーと並々ならぬ挑戦心とポジティブ精神そしてマークとの最高の夫婦愛は本当に素晴らしいと思います。トレイシーは正式にOKCチームメンバーとなりました。JWは「ハードスタイルを何年も行って来て既にストレングスは凄くあるので、彼女をMS(マスターオブ・スポーツ)タイトル獲得させるぞ!」と気合いが入っています。力強いチームメートが増えてとても嬉しいです。また、私達もストロングファーストを応援して行きたいと思っています。方法や方向が異なっても、同じケトルベルに情熱を燃やす者同士ですから。

今回の2週間は、多分今までの訪日イベントよりも総合的に疲れました。大きなイベントはメインの競技会とデニスのワークショップが2都市で2回、その他に小さなイベントが毎日。
LAから帰宅したら今度は前述のトリシアが我が家へ泊まりに来ました。(彼女は何と車でカナダからLAに来ていた!)彼女は友達なので、用意したソファーベッドに寝ず私のベッドに仲良く添い寝。これはこれで楽しかったけど夜中までコソコソ話し続けやっぱりクタクタに・・・・ううう・・・・
最後は神経も体力もすり減ってしまった! そして今はアイアンマンの原稿〆切間近、更に2週間分の写真が2千枚以上!!この編集作業がこれまた何日も掛かります。しっかし、あと3週間ほどで今度はシンガポールです! ここ1年半ほど全く休みがなかったので、一段落したら数日どこかへ休暇に行こうと思っています。 フエェ〜〜〜〜〜〜

最後に、昨日ジョンとジェイソンと私に送られて来たマーク・リフキンドの40kgベル、パワースイングデモの30秒ビデオをどうぞ。「チューハイ、ジョン!」と言っているのがとても微笑ましいです。 :-)