アーノルド・ケトルベルリポート=2

オハイオから帰宅後も仕事に追われる私である。 そして疲れが溜まったのか、ついに1年半振り位で風邪を引いてしまった!! ゴホッッ! 辛い、、、ううう、、、。

さて、アーノルドリポートの続き。

3月7日日曜日。 ケトルベル競技会の朝である。
8時、IKFFスタッフでイベントの最終打ち合わせ。そしていよいよ競技会が開始された。
主催スタッフが競技に出てはいけない理由は全くないのだが、今年は総指揮を取るケン・ブラックバーンも彼の息子でチャンピオンリフターのミッチも、JWもドルビーもそして私も競技には出ず、スタッフに徹した。

しかし私は朝から緊張気味である。何故なら今回自分の後輩2人が初めてケトルベル競技を行うからである。
イベントの進行に注意しながらも時間があればホルへとヴァネッサ2人の側に付き添う。彼らはプロのフィットネス・インストラクター達だし2人とも負け知らずのパワーリフティングチャンピオン達なので、私は彼らとジムで毎回一緒だったが、どうしても気になる所だけアドバイスして後はあまり口を入れなかった。
今回はまず、ケトルベル競技がどういうものなのか、とにかく体験してみて欲しかった。 一度体験した人の殆どは”癖”になり、又大会に出たいと思う。 ボクサーが一度リタイヤしても又「又リングに上がってひと華咲かせたい」と、いてもたってもいられなくなるような感じだ。

ケン・ブラックバーンは、インストラクターやコーチとしても、ビジネスマンとしても、アスリートとしてもそして人間的にも本当に素晴らしい人である。(写真は左からJW,ドルビー、フェドレンコ、ケン)
仕事が速く、理路整然としている。 そんな彼が総隊長だったのでイベントは寸部の狂いも無くパーフェクトに進んでいった。 私達も一人ひとりの役割がはっきりしていて仕事が楽しかった。

ホルへの出番が来た。彼はスポーツベルを持っていなくてずっとロシアンタイプのベルで練習してきたので、やはり本番ではベルの扱いに苦しんだようだった。それでも結果は2位入賞。 結果に満足出来なかった本人は競技が終わった瞬間から「3週間後のニューヨークのロングサイクル大会にリベンジ出場だ!」と燃える。いいぞホルへ! 写真は”何であれリフティングする時はパンツの裾をまくりオムツスタイルで行うのがお決まり”のホルへ。腕が串団子になってる(笑)

そしてヴァネッサ。彼女の隣のプラットフォームに立つのはJWの生徒サラ。2人はアーノルド初日に皆で共に過ごしたので既に親しくなっており、互いに「ベストを尽くそうね!」と声を掛け合う。

今回は初出場が多い為、コーチ達は自分の生徒の背後に立って精神的なサポートをした。 サラの後ろにはJWが仁王立ち。 私は競技者全員の写真を撮らねばならずヴァネッサの後ろに立ってあげられなかったが、、、、彼女のパフォーマンスは皆が目を見張る力強さであった! 彼女もスポーツベルを持っておらず、ジムで私の12kgのWKCベルを私と共有していたが、130kgほどをデッドリフトできる子がケトル12kgで競技はないだろうと私は自分の16kgをジムに置き彼女はそれで練習してきた。


ヴァネッサもサラも10分完走。サラは12kgで138レップス、ヴァネッサは16kgで120レップス!!! どちらも体重63kgクラスのロングサイクルでそれぞれ優勝!!。 特にヴァネッサはぶっちぎり優勝であった!彼女はまだ21歳! これからKBリフターとしての成長が本当に楽しみである。 私は自分のコーチでもあったJWに「ヴァネッサとホルへを今後コーチしてあげて欲しい」と頼んだ。 ヴァネッサがJWの元でトレーニングすれば今年中にはマスターオブスポーツになれると思う。
表彰式では私もJWもIKFFスタッフ達とメダル授与を行ったが、特に自分の後輩のメダルを見た時は感激で胸が詰まった。JWも同じ筈だった。 彼はサラが競技を終えた直後暫く姿を消し、サラやヴァネッサがJWを探していたが、私は〜勿論誰にも言わなかったが〜彼がトイレに泣きに行ったのを知っている。

この日私とJWの中で何かが変わった。 新しい希望と目標が芽生えた。 私とJWそれぞれの担当と役割は異なるが目標は一緒である。 その目標に向かってOKCを育てて行こうと話し合った。
私がこのイベントで得たものは計り知れないものがある。
つづく。


あー!!、 突然話は変わりますが、とある所に私とJWとOKCの事が書いてありました。是非こちらを御覧下さい!!!


ナゾ